2007 Fiscal Year Annual Research Report
生殖医療におけるヘルスプロモーション推進のための妊孕力に関る影響因子の疫学的検討
Project/Area Number |
19659576
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
阿部 正子 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (10360017)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮田 久枝 園田学園女子大学, 人間健康学部人間看護学科, 教授 (70249457)
中島 通子 県立広島大学, 保健福祉学部, 准教授 (60347648)
|
Keywords | 看護学 / 社会医学 / 生殖医療 |
Research Abstract |
本研究の目的は、女性不妊症患者と自然妊娠女性の生活習慣を比較検討し、女性の妊孕力を予測するアセスメント指標ならびに妊孕力に影響を及ぼす予測因子を探索することであり、この成果を活かし、看護介入プログラムへの示唆を得ることにある。そのために、平成19年度は質問紙の作成と検証、調査フィールドの調整ならびに研究代表者の所属する倫理委員会への申請を行った。 質問紙の作成段階として、まずは国内外の医学・看護学文献より女性の妊孕力を左右する影響要因について抽出した。その結果、女性の年齢、性交回数、STI罹患や人工妊娠中絶の既往など、妊娠の成立に直接関与する要因と、ホルモン動態に関る食生活の欧米化やダイエット経験、不規則な生活リズム、ストレス、喫煙、冷え性の有無など間接的な要因が抽出された。また、不妊治療に通う女性6名を対象に、生育歴に沿って生活習慣の変化と体調との関連(月経周期の変化等)、不妊に関連すると思われる体験内容についてヒアリングを実施。若い頃から不妊の自覚があった者は、月経周期の異常や家族に不妊経験者がいることを挙げていたが、生活習慣の乱れが不妊に関連していることについては、ほとんど自覚されていなかった。以上を踏まえて、対象者の基本属性、生活習慣、既往歴、家族歴、月経歴、不妊治療歴に関する質問項目(55項目)からなる質問紙を作成した。続いて、不妊治療中の女性、ならびに不妊治療後に妊娠した妊婦、自然妊娠の初産婦、計7名を対象にプレテストを実施した。同時に栄養学の視点から、女性の妊孕力への影響因子として食の欧米化が及ぼすホルモン動態への影響が重要視されていることを受け、研究の方向性として、今後ヘルスプロモーションの展開に重要だと思われる、食習慣や生活習慣に重点を置いた質問内容を加え、研究計画の一部修正を行った。
|