2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19659583
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
横尾 京子 Hiroshima University, 大学院・保健学研究科, 教授 (80230639)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中込 さと子 広島大学, 大学院・保健学研究科, 准教授 (10254484)
藤本 紗央里 広島大学, 大学院・保健学研究科, 助教 (90372698)
|
Keywords | 周産期 / ファミリーケア / 実践枠組み / 教育プログラム / 愛着形成 / 危機・喪失反応 / 倫理的意思決定 / スピリチュアリテイ |
Research Abstract |
本研究の目的は、周産期における親子間の愛着形成過程、危機・悲嘆反応、倫理的意思決定過程、スピリチュアリテイに対応する系統的アプローチを「周産期ファミリーケア」として位置づけ、次の課題に取り組むことである:1)「周産期ファミリーケア」の実践的枠組みの作成、2)実践的枠組みに基づく教育プログラムの開発。平成19年度は、文献検討・調査に基づき、実践枠組みを作成することであった。 文献検討において、周産期ファミリーケアについて「スピリチュアリテイ」の観点から明確に言及した論文はなく、周産期ファミリーケアの構成概念でないことが明らかになった。面接調査からは、(1)外来・産科部門・新生児部門(NICU)におけるケアの連続性維持が困難であること、(2)ファミリーケアの実践内容が評価されていない、(3)系統的なアセスメントに自信がない、(4)スピリチュアリテイに関するケアの実践経験がない、(5)若年出産の継続ケアが不十分等の課題が明らかになった。 これらの結果、および研究者らの周産期ファミリーケアの位置づけの観点から、実践枠組みの構成要素は次の5とした。I「ファミリーケア基礎理論」:(1)愛着理論 (2)損傷の成傷機転論 (3)危機・喪失理論 (4)倫理的意思決定理論 (5)スピリチュアリテイ (6)人体発生論、II「体験の特性」:(1)流死産 (2)早産 (3)先天異常を持つ子どもの出産 (4)新生児期の死 (5)若年出産 (6)遺伝性疾患家系の出産、III「ケアの連続性」:(1)外来・産科部門・新生児部門間の連続性、(2)妊娠期・出産期・産褥育児期の連続性、IV「ファミリーケアの看護過程」:(1)アセスメント (2)介入 (3)評価、V「ファミリーケア技法」:(1)面接技法 (2)カウンセリング技法 (3)遺伝カウンセリング技法 (4)倫理的意思決定を支える技法 (5)子育て教育技法 (6)連携・協働技法。 平成20年度は、実践枠組みに基づいた教育プログラムを作成し、実施・評価の予定である。
|