2007 Fiscal Year Annual Research Report
長崎市斜面地域の在宅高齢者のQOLとコミュニティーの関連
Project/Area Number |
19659607
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
中尾 理恵子 Nagasaki University, 医歯薬学総合研究科, 講師 (80315267)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 涼子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (30437826)
杉山 和一 長崎大学, 環境科学部, 准教授 (80253631)
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Keywords | 地域看護 / 在宅高齢者 / コミュニティー / QOL / 斜面地域 / 民生委員 / 生活環境 / ネットワーク |
Research Abstract |
地域に居住する高齢者の生活支援を地域の持つ特徴と関連させて検討し明確にするために、長崎市内の斜面地域、平面地域、新興住宅地域において調査を行った。地域のコミュニティーの状況を把握するため、実際に地域住民の支援活動を行なっている民生委員に焦点をあて、インタビュー調査を実施した。長崎市の斜面地域、平面地域、新興住宅地からそれぞれ代表的な3地区を選定し、合計9地区の民生委員を調査対象とした。各地区の自治会長を訪問し研究の主旨を説明し、民生委員を紹介してもらった。各民生委員に直接会い、研究内容を説明し文書による同意を得て調査を行なった。調査は、平成19年7月から8月に実施した。インタビュー調査で得られた結果は、KJ法によって分析し明文化した。 地区民生委員の活動は、地域の特徴と関連があり地域コミュニティーの良し悪しの影響を受けていた。高齢化が進む地域では、独居高齢者の閉鎖性や孤独死問題を憂慮しながら活動している状況が明らかになった。新興住宅地域は構造上の住みやさが利点だが、住民の地域コミュニティーはむしろ構造上の住みにくさを指摘されてきた斜面地区の方が強いということが分った。コミュニティー力は緊急時、トラブル時にいかに対応できる潜在能力があるかであるともいえる。高齢者の生活支援を考えたまちづくりという点では、居住地(ハード面)整備とともに、住民同士の人的つながりをどのようにつくるかは重要な点である。今年度の計画では、地域住民自体に焦点をあて、住民のQOLと地域コミュニティーの関連について調査分析していく予定である。
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Research Products
(2 results)