2007 Fiscal Year Annual Research Report
高分子フォトニック結晶によるアクティブ光機能デバイスの研究
Project/Area Number |
19675004
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
横山 士吉 Kyushu University, 先導物質化学研究所, 教授 (00359100)
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Keywords | フォトニック結晶 / 先端機能デバイス / 高分子合成 / 自己組織化 / 光物性 |
Research Abstract |
本研究では、有機・高分子材料のナノ・マイクロ加工技術によって飛躍的な特性向上が期待できる高性能光学素子を作製し、非線形光学特性や発光特性などを基軸とした応用研究に展開することを目指している。このため、光学ゲインの高い高性能分子の合成や大きな電場増強効果が期待できる高分子フォトニック結晶の作製に関する課題に着手した。【テーマ1】高性能分子材料の設計・合成に関する分子合成では、電場増強効果を最も効率的に作用することができる非線形光学現象に着眼し、非線形光学色素として高い電気光学定数が期待できるトリシアノビニル誘導体の合成手法を確立した。特にデバイス作製に向けた高分子化に対応するための官能基の導入など、材料設計・合成の指針を固めた。【テーマ2】高分子ナノ・マイクロ加工技術に関する高分子膜作製条件等の検討では、合成した非線形光学色素を用いた高濃度・高分散高分子膜の調整条件の検討を行った。その際、光学特性とした電気光学特性の解析を行い、デバイス化に向けた光学特性に関する知見も同時に得た。高分子などソフト材料を応用することに利点として、ナノインプリント方を応用した高精度なデバイスパターン作製を挙げることができる。特にフォトニッ結晶構造などを高精度に作製することができれば、本研究の目的である飛躍的なデバイス性能の向上に加えて、デバイス作製に関わるプロセスの軽減化に貢献することができる。テーマ2における高分子ナノ・マイクロ加工技術では、ナノインプリント法による光学構造の作製を開始し、装置や材料調整上の予備的な知見を得た。【テーマ3】光デバイス評価・応用に関する課題では、テーマ1,2に関連し、合成した光学色素の超分極率測定や電気光学特性評価系を構築した。特に、従来報告されている物質を基準とした評価によって本研究で得た成果の世界的な優位点、改善点などの客観的考察を行った。
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Research Products
(4 results)