2008 Fiscal Year Annual Research Report
高分子フォトニック結晶によるアクティブ光機能デバイスの研究
Project/Area Number |
19675004
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
横山 士吉 Kyushu University, 先導物質化学研究所, 教授 (00359100)
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Keywords | フォトニック結晶 / 先端機能デバイス / 高分子合成 / 自己組織化 / 光物性 |
Research Abstract |
情報通信分野における光デバイス技術において、高性能化と低消費エネルギー化の必要が唱えられており、高性能光学高分子の合成とデバイス作製を進めることで高効率な光デバイス動作を実証することを目的に研究を進めた。具体的には、以下の3研究テーマを統合的に進めることによって研究を実施した。【テーマ1】高性能高分子材料の設計・合成に関する課題では、飛躍的に高い電気光学特性を有する非線形光学色素と高分子ホストの材料開発を行い、本研究課題で材料性能の目標値としてあげている電気光学定数(r_<33>=100pm/V)に対して、r_<33>=92pm/Vの高性能化を達成した。詳細な材料調整と材料安定性の改良で、さらなる光学特性の向上が見込まれる。【テーマ2】高分子ナノ・マイクロ加工技術に関する課題では、材料合成によって得られた高性能高分子材料をデバイス化し、フォトニック結晶などの電場増強効果を相乗的に作用させることが必要となる。このため、ナノプリント法による100nmレベルのパターン作製を行い、光学的に有用と考えられるポリカーボネートやその他の耐熱性高分子材料について光学デバイス作製のための基礎的な作製条件の知見を得た。【テーマ3】光デバイス評価・応用に関する課題では非線形光学現象を応用した光スイッチング効果を解析するための光学実験系を構築し、特に高分子膜の電界処理の最適化と電気光学定数を同時に計測可能なシステムの作製を行った。これによって非線形光学色素と高分子ホストの光学的な材料調整の最適化を効率的に進めることができた。テーマ1と3に関する課題を統合的に進めることによって、目標として掲げた材料性能に大きく近づくことができた。
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Research Products
(27 results)