2008 Fiscal Year Annual Research Report
可逆性を有するスパイラルモータを人工筋肉として用いた柔軟で高出力な人間型ロボット
Project/Area Number |
19676003
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
藤本 康孝 Yokohama National University, 大学院・工学研究院, 准教授 (60313475)
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Keywords | 制御工学 / 電気機器工学 / 環境適応ロボット / アクチュエータ |
Research Abstract |
小型軽量であることが要求される人間型ロボットでは、従来、高回転型モータと高減速比ギアを組合せた駆動系が用いられてきた。しかし、ギアを用いた駆動系ではバックラッシやロストモーション、摩擦などにより高精度な力制御が難しいという問題がある。本研究では、ギアが不要で推力が大きいダイレクトドライブ式スパイラルモータを動力とした高出力・柔軟な人間型ロボットを開発し、広帯域かつ高出力の位置と力のモーション制御を実現することを目的とする。スパイラルモータは、螺旋形状の固定子と可動子からなり、ねじ機構による推力増幅を電磁的に実現するモータである。平成20年度は、スパイラルモータを用いた筋骨格型ピューマノイドロボットの脚部の設計を行い、スパイラルモータの配置、出力、ストロークなどの検討を行った。この検討に基づいて、股関節および膝関節駆動用の4種類のスパイラルモータを両脚分、合計8台開発した。固定子ヨークは、圧粉コアにより螺旋形ボビン形状に成型した。可動子ヨークおよび可動子用ネオジム磁石は、螺旋曲面を加工するための装置を開発し製作を行った。その際に、有限要素法により3次元CAD詳細モデルの磁界解析を行い、各ヨークとネオジム磁石の形状を決定した。また、固定子および可動子の半ピッチ分(1極対分)を基本単位として、ストロークや全長が異なる複数種類のスパイラルモータの共通部品として設計し、総ピッチ数を変えることで各部位に対応させた。並行して、スパイラルモータ駆動のための高速なサーボドライバの設計と試作を行った。また、筋骨格型ロボットの動力学シミュレーションのために、閉リンク機構の新しい計算法を開発した。
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Research Products
(12 results)