2010 Fiscal Year Annual Research Report
可逆性を有するスパイラルモータを人工筋肉として用いた柔軟で高出力な人間型ロボット
Project/Area Number |
19676003
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
藤本 康孝 横浜国立大学, 工学研究院, 准教授 (60313475)
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Keywords | 制御工学 / 電気機器学 / 環境適応ロボット / アクチュエータ |
Research Abstract |
本年度は、昨年度までに構築した電流制御系の上位制御系として、運動制御系を開発・実装・検証した。スパイラルモータの磁気回路モデルから、(a)直進運動と回転運動の干渉が存在すること、(b)磁石吸引力が負性バネとして不安定項として作用すること、が明らかになっていたが、これを実験的に検証・同定した。さらに、フィードフォワード制御および外乱オブザーバにより補償することでロバストな運動制御系を構築し、実験により、磁気浮上制御、および、ダイレクトドライブ駆動を実現した。また、固定子ヨークの組み付け精度のばらつきに起因して、磁気浮上における不安定平衡点が可動子位置によって微小変動し、制御系の安定性に影響を及ぼすことが明らかになった。この問題に対して、不安定平衡点をオブザーバにより直接推定する平衡点変動にロバストなゼロパワー制御を考案し、実験により有効性を確認した。しかし、長ストロークを高速に駆動させた場合に安定性が失われタッチダウンしてしまう現象が確認され、微少ではあるが回転運動に伴う干渉が存在することがわかった。また、多軸同時制御のため、スパイラルモータを駆動する専用インバータの回路設計を行った。さらに、昨年度に引き続き、閉リンク機構を有する筋骨格型ヒューマノイドロボットの動力学シミュレータの開発を行い、モデルの構築を行った。閉リンクの仮想切断点の誤差を補償するシミュレーション手法を提案し、13関節自由度のモデルにおいて有効性を確認した。
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Research Products
(18 results)