2010 Fiscal Year Annual Research Report
既存耐震実験施設の有機的連携による防災技術向上策の開発
Project/Area Number |
19676004
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高橋 良和 京都大学, 防災研究所, 准教授 (10283623)
|
Keywords | 地震工学 / 耐震構造 / 動的相互作用 / 三次元振動台 / 鉄筋コンクリート柱 / 杭基礎 |
Research Abstract |
実際の土木構造物は,自然地盤上に建設されるため,地盤-構造物間の相互作用を考慮することは重要である.この動的相互作用問題については,主に地盤研究者が取り扱うことが多く,主に基礎の非線形性の観点から評価されてきた.上部構造物はほとんどが線形モデルを用いることがほとんどであり,非線形化する場合でも,その縮尺は小さく,構造細目も十分再現できない問題があった,一方で設計示方書では,基礎部には副次的な塑性化を許容させるのみで,主たる塑性化は構造物に発生させるのが基本である,そこで大林組技術研究所の三次元振動台を用いて,RC構造物-杭基礎-地盤系の一体大型模型を用いた振動台実験をすることで,地震時の破壊挙動を評価した 本実験では,上部構造モデルとして平成21年度に世界最大振動台E-ディフェンスで実施した縮小RC柱16体一斉加震実験と同じ特性を有するRC柱を設計し,これにフーチング,6本の鋼管杭基礎をせん断土槽内に設置,加振した 本研究により,構造物,地盤の異なる非線形レベルにおける構造物-基礎-地盤系の地震応答性状に関する基礎的データを得ることができた.構造物が非線形化すると、構造物の固有周期が大きくなり、一見慣性力の相互作用が大きくなると思われるが、非線形化により慣性力は頭打ちとなり慣性力の相互作用は小さくなる.さらに,構造物が非線形化するような加振では地盤も大きく非線形化し,地盤変位の影響が強くなる.この2点より,構造物が非線形化する時はキネマティック相互作用の影響が強く生じるという結果を得た
|