2010 Fiscal Year Annual Research Report
ケミカルバイオロジーによるアルツハイマー病治療薬創製を目指した分子基盤解明
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19679001
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
富田 泰輔 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 准教授 (30292957)
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Keywords | アルツハイマー / セクレターゼ / アミロイド / ケミカルバイオロジー / 構造解析 |
Research Abstract |
γセクレターゼは、アルツハイマー病(AD)発症機構に決定的な役割を果たすAβペプチドの産生を担うプロテアーゼであり、その活性制御は根本的治療法に結び付くことが期待されている。しかし同時にγセクレターゼはNotchなど様々な一回膜貫通型蛋白の切断・シグナル伝達にも関与している。そのため単純な活性阻害では重篤な副作用が生じることが明らかとなっており、AD治療においてはAβ産生特異的なγセクレターゼ活性の制御法開発が求められている。現在までにいくつかの基質特異性を持つ低分子化合物が同定されているが、しかしその分子機構は明らかではない。申請者は本研究課題において、γセクレターゼの生化学・分子生物学、さらには低分子化合物を用いたケミカルバイオロジー・構造生物学的研究を駆使し、γセクレターゼに基質特異性を付与する分子機構の解明を目的として研究を遂行した。今年度においては、活性中心サブユニットプレセニリンの構造活性相関解析を進め、第一・四膜貫通領域が活性中心ボアの形成に関与し、第二・六膜貫通領域が基質認識に関わっていることを明らかにした。またケミカルバイオロジー的手法により、Aβ産生を優位に抑制する第二世代γセクレターゼ阻害剤が第六親水性ループに、凝集性の高いAβ42産生を特異的に抑制するγセクレターゼモジュレーターが第一膜貫通領域に結合することを明らかにした。各種セクレターゼ阻害剤のカクテル療法が高効率なAβ産生低下につながることを示した。
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Research Products
(34 results)