2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19679003
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
竹田 潔 Osaka University, 医学系研究科, 教授 (20309446)
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Keywords | 自然免疫 / 獲得免疫 / 原虫感染 / 樹状細胞 |
Research Abstract |
Toll-like receptor(TLR)を介した自然免疫系の活性化が、Th1応答を中心とした獲得免疫系の誘導に重要であることが明らかになっている。そこで、実際の個体レベルでの自然免疫系から獲得免疫系への橋渡し機構を解析した。トリパノソーマ原虫Trypanosoma cruziを、TLRを介した自然免疫系の活性化の消失するMyD88/TRIF二重欠損マウスに感染させると、感受性が極めて高くなるにもかかわらず、Th1応答は正常に誘導された。また、MyD88/TRIF二重欠損マウス由来の樹状細胞にT.cruziを感染させても、樹状細胞の成熟が正常に誘導された。そこで、MyD88/TRIF二重欠損樹状細胞にT.cruziを感染させて、正常と同様に誘導されてくる遺伝子群をDNAマイクロアレイで解析した。その結果、IFN-gおよびIFN-g誘導性遺伝子群がMyD88/TRIF二重欠損樹状細胞でも、正常に誘導されてくることを見出した。そこで、MyD88/TRIF/IFN-gR3重欠損マウスを作製した。このマウス由来の樹状細胞は、T.cruzi感染による成熟がみられず、またマウスもT.cruzi感染によるTh1誘導が極めて減弱していた。さらに、T.cruzi感染によりIFN-gが誘導されるメカニズムを解析した。T.cruzi感染では、細胞質内のCa2+濃度が上昇することから、Caシグナルで活性化されるNFATc1の活性化を解析したところ、MyD88/TRIF二重欠損マウス由来の樹状細胞でもNFATc1が活性化された。NFATc1欠損樹状細胞では、T.cruzi感染によるIFN-g産生、成熟に障害が認められた。以上の結果から、T.cruzi感染では、TLR非依存的にNFATc1が活性化され、IFN-gが誘導され、免疫応答が惹起されることが明らかになった。
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Research Products
(5 results)