2010 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトの発生・老化における癌原遺伝子の新たな役割の解明
Project/Area Number |
19679005
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
青木 洋子 東北大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (80332500)
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Keywords | RAS / 癌遺伝子 / Noonan症候群 / 遺伝子診断 / 先天異常 |
Research Abstract |
申請者らは2005年にHRASの生殖細胞系列(受精卵に始まり全身に存在)での変異を先天奇形症候群であるCostello症候群で同定した(Aoki et al, 2005)。それに引き続き2006年に carcio-facio-cutaneous(CFC)症候群の原因がKirsten-RAS(KRAS),B型RAFキナーゼ(BRAF)の生殖細胞系列の変異であることを世界に先駆けて報告した(Niihori,Aoki et al., 2006)。この研究の目的は1)患者で同定された遺伝子変異を導入したモデル動物を作製し、癌原遺伝子の新しい役割を明らかにすることである。2)未だ遺伝子変異の明らかでない類縁疾患の新規原因遺伝子を明らかにすることである。 1)疾患モデルマウス作製を行い、その表現型の解析を行っている。2)今年度も遺伝子解析研究を継続した(Aizaki et al. 2011, Watanabe et al. in press, Ohtake et al. Online)。未だ変異が同定されていないヌーナン症候群92人においてSHOC2遺伝子解析を行ったところ8人にS2G変異が同定された。既存のヌーナン症候群とは合致せず、SHOC2陽性患者はヌーナン様症候群と独立した疾患とすると考えられた(Komatsuzaki et al. 2010)。新規原因遺伝子同定については、候補遺伝子検索・アレイCGH解析・次世代シークエンサーによる解析を行った。
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