2008 Fiscal Year Annual Research Report
テラビット級トランスポート層通信プロトコルの研究開発
Project/Area Number |
19680003
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大崎 博之 Osaka University, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (00294166)
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Keywords | トランスポート層通信プロトコル / テラビットネットワーク / 数学的解析 / 流体近似法 / XCP(eXplicit Control Protocol) |
Research Abstract |
平成20年度は、テラヒットネットワークにおける、ルータ支援型輻輳制御フレームワークの性能限界を理論的に示した。広域・広帯域ネットワークにおける効率的なトランスポート層通信プロトコルとして、ルータ支援型の輻輳制御プロトコルXCP(eXplicit Contfol Protocol)が提案されている。CXPは、ルータからの明示的なフィードバックを利用して輻輳制御を行なうトランスポート層通信プロトコルである。これまでに、さまざまなXCPの性能評価が行なわれてきた。しかし、トラヒック変動に対するXCPのロバスト性に着目した研究はこれまで行なわれていない。本研究では、まず、シミュレーション実験により、(1)XCPトラヒックの変動が発生するとボトルネックリンクの利用率が低下してしまう、(2)TCP以外の非XCPトラヒックとXCPトラヒックが混在する環境ではXCPの制御が安定しなくなる、といった問題が存在することを示した。さらに、トラヒック変動に対するXCPのロバスト性を上させるXCP-IR(XCP with Increased Robustness)を提案する。シミュレーション実験により、XCP-IRがトラヒック変動に対して高いロバスト性を持つことを示した。
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