2009 Fiscal Year Self-evaluation Report
Research and Development of Transport Protocol for Tera-bit Networks
Project/Area Number |
19680003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Computer system/Network
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
HIROYUKI Ohsaki Osaka University, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (00294166)
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Project Period (FY) |
2007 – 2010
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Keywords | インターネット高度化 / ネットワーク / 通信工学 / 通信プロトコル / 超高速通信 |
Research Abstract |
近年、半導体技術や情報処理技術の急速な発展により、情報の多様化・大容量化が急速に進んでいる。このような情報爆発時代に対応するためには、それを支える超高速通信技術が不可欠である。 現在、OSI参照モデルにおける下位レイヤの研究開発が進んでいる。例えば、物理層における通信技術として、光ファイバの伝送技術の高度化が進んでいる。これにより、単一の光ファイバで数Tbps~数十Tbps程度の情報量の転送が可能になりつつある。また、ネットワーク層の通信技術として、光パケット交換技術が開発され、2006年の時点で160Gbpsの情報量の転送が実現されている。しかし、テラビット級の通信を真に実現するためには、物理層からネットワーク層までの伝送技術だけでは不十分であり、トランスポート層の通信技術におけるブレークスルーが不可欠である。近年、高速トランスポート層通信技術の研究が活発に行われているが、2006年の時点で約7.2Gbps程度の転送速度しか実現されていない。特に、従来の高速トランスポート層通信技術の研究の大半は、単一の大容量ファイル転送のみを対象としており、通信速度の異なる膨大な数の人間や計算機が相互に大量の情報交換を行うような通信にはまったく対応できない。 テラビットネットワークでは、ネットワークの帯域遅延積が膨大となり、ギガビットネットワークと比較して制御の困難さが飛躍的に増大する。従来のトランスポート層通信プロトコルのような、経験に頼ったアドホックな設計手法はすでに限界であり、理論的・体系的な設計手法が強く求められている。そこで本研究では、理論的・体系的なアプローチにより、テラビット級トランスポート層通信プロトコルの実現を目指し、以下のような研究課題に取り組む。 〓 テラビットネットワーク上での既存のトランスポート層通信プロトコルの性能限界を解明 〓 テラビットネットワークに適した輻輳制御フレームワークの解明 〓 テラビットネットワーク対応トランスポート層通信プロトコルの開発
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