2008 Fiscal Year Annual Research Report
高速ビジョンを用いた快適な入力インターフェースの研究
Project/Area Number |
19680010
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小室 孝 The University of Tokyo, 大学院・情報理工学系研究科, 講師 (10345118)
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Keywords | コンピュータビジョン / HCI / 高フレームレート / ビジョンチップ / 携帯端末 |
Research Abstract |
当初の計画では、ビジョンチップを用いて携帯端末向け空中マウスの作成を行う予定であったが、方式を変更し、市販の小型高速カメラによる指先の三次元位置を認識するシステムの構築を行った。さらに本システムを用いて、指先の微小な前後運動をキーストローク動作として検出し、空中でタイピングを行うシステムを構築した。また、指の三次元位置を用いて画面の拡大縮小を行うズーミングタッチパネルの機能を実装した。本システムは、小型カメラとUSBディスプレイにより、携帯端末を模した筐体に搭載することができ、当初の研究目的であった、「携帯端末向け空中マウス」「携帯端末向け空中キーボード」「ズーミングタッチパネル」の三つの新しいイシターフェースシステムを実現することができた。本システムは約150fpsでのリアルタイム動作を実現しており、ビジョンベースの入力インターフェースを高フレームレート化することで、快適な操作が実現可能となることを検証するための準備が整った。 このほかに、高フレームレート画像を用いてビデオモザイキングを行うシステムの開発を行った。カメラを素早く動かした場合でも、滑らかなモザイク画像を取得できるようになっただけでなく、画像の中心付近において最も歪みが少なく、貼り合わせに適する画像が得られることに着目し、高速ビジョン特有の性質を用いてアルゴリズムを簡略化することで、自然なモザイク画像を簡単な処理で生成することができた。これにより、ハンディカメラによって簡便にドキュメントをスキャンするシステムの実現が可能となった。
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