2008 Fiscal Year Annual Research Report
TFTアクティブマトリクス人工腎臓開発のための基盤研究
Project/Area Number |
19680022
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
黒木 伸一郎 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 助教 (70400281)
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Keywords | ナノバイオ / マイクロ・ナノデバイス / 移植・再生医 / マイクロアレイ |
Research Abstract |
本研究ではTFTアクティブマトリクス・アレイにマイクロチャネルを積層し、そこにイオン溶解液を導入、TFTアクティブマトリクスを通してマイクロチャネルに電圧印加を行うことによりイオンの分離・輸送を行う。今年度は特にTFTアクティブマトリクス・アレイにおける血球細胞の輸送を目的として、誘電泳動による細胞輸送チップを試作し、実験を行った。従来、誘電泳動デバイスでは、単一電極による細胞分離等を行われているが、本研究では、非対称形状の電極対を並べ、これに連続的に電圧印加し、擬似細胞(マイクロビーズ)の電気的制御を行っている。石英基板上にTi(50nm)/Pt(200nm)膜を形成し、ドライエッチングにより鋭角を持つ非対称形状の電極アレイを形成し、これに、PDMSによる流路を接着し、マイクロビーズを導入した。電極形状を非対称にし、電極対に位相を180。ずらした電圧を印加することで、擬似細胞(マイクロビーズ)を高い効率で操作移動することに成功した。この実験と合わせて、このデバイスを駆動するための、制御システムを構築した。ウェーブフォームジェネレータにより生成した電圧を、スイッチングユニットを通して電極アレイに印加し、スイッチングユニットをPC上で作成したプログラムにより制御することで、チップ中の電極アレイ間にある擬似細胞(マイクロビーズ)を連続的に操作が可能となった。またこれと合わせて、TFTアクティブマトリクス・アレイ用高性能薄膜トランジスタの研究を進めた。
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