2009 Fiscal Year Annual Research Report
才能ある子どもの個性・能力を伸長する科学教育プログラム・スタンダードの開発
Project/Area Number |
19680032
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
隅田 学 Ehime University, 教育学部, 准教授 (50315347)
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Keywords | 才能教育 / 個性・能力 / 科学教育プログラム / スタンダード |
Research Abstract |
平成21年度は、実践研究として、平成19・20年度に開発された科学に関する才能を識別する手段・ツール及び科学教育プログラム・スタンダードを教育実践に用いてパイロット・スタディを行い、その有効性・妥当性を詳細に検討すると同時に、わが国の全ての児童生徒の科学的な能力を伸長していくための指針を策定することを目的とした。 まず昨年度までの研究で開発された才能識別手段・ツールを用いて,一般成人を対象とした科学才能に関する調査を実施,分析し,より広範な観点から科学才能教育の意義と効果について検討を行った。そこでは,学校理科での才能行動が,職業選択や年収等の社会的側面にも影響している可能性が示唆された。また,中高等学校生徒を対象として我が国で行われている科学才能伸長プログラムに参画し,そうした生徒の才能特性や能力について科学者と共に分析や考察を行った。そこでは,従来充分に注目されていなかった観察実験のプロセスにおける優れた思考行動の特性が明らかにされた。そして,開発された科学才能教育プログラムラム・スタンダードを指針とし,米国ウィリアム&メアリー大学のキンバリー博士やローリー博士と協同で,我が国の全ての児童の科学的な能力を伸長可能なプログラムを開発し,パイロット・スタディを行った。こうした調査結果は,国内外の関連学会で発表されると共に,全国の小中高等学校の理科教員の研修で使用して共有され,考察を深めた。また,韓国やシンガポールの科学才能教育関係者とも研究成果を共有し,東アジアの科学才能教育の今後の展開について意見交換を行った。
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Research Products
(8 results)