2008 Fiscal Year Annual Research Report
高温接触酸化型屎尿処理と硫黄脱窒を組み合わせた循環プロセスによる半乾燥地土壌改良
Project/Area Number |
19681007
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
栗栖 聖 The University of Tokyo, 先端科学技術研究センター, 講師 (00323519)
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Keywords | 住民選好 / コンジョイント分析 / 毒性評価 / 水環境 / バイオマス |
Research Abstract |
新たな衛生設備や循環型システムの導入に伴い、住民がどのような価値選好を持つかを調査することを目的とし、流域環境における様々な衛生設備導入に伴う、便益と費用の算定評価法についてその手法の構築を実施した。衛生設備として、高温接触酸化型屎尿処理システムや浄化槽に代表される、分散型衛生設備と、下水道、さらには、その中間に位置する分散型下水道の評価を試みた。分散型下水道では、膜処理を導入し、小規模で運転可能かつ人件費の削減が可能なシステムとして評価対象に加えた。住民の選好調査法としては表明選好法を用いた。アンケート手法にはオンラインアンケートの利用可能性を検討した。同アンケート中には、コンジョイント分析に供する質問を組み入れ、Marginal Willingness to Pay (MWTP)による貨幣価値の算出を試みた。様々な衛生設備が導入された場合における便益をMWTPにより算出し、各シナリオにおけるコスト算出と併せ、費用便益分析を実施した。 コンジョイント分析における構成属性には、水質、水量、エネルギーを選択し、それぞれの算出されたMWTPの値は、日本円にて、4092円/BOD1mg/L減、-1824円/10%減、790円/10%減と算定された。これに基づく各シナリオの費用便益分析では、下水道整備と合併浄化槽を組み合わせたシナリオ、及び下水道と分散膜処理下水道を組み合わせたシナリオにおいて、便益が費用を上回る結果となった。
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