2007 Fiscal Year Annual Research Report
熱分解アルケン酸からのバイオポリエステル酵素再合成・回収プロセスの開発
Project/Area Number |
19681008
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
柘植 丈治 Tokyo Institute of Technology, 大学院・総合理工学研究科, 講師 (70332260)
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Keywords | ポリヒドロキシアルカン酸 / 酵素合成 / 連鎖移動 / ケミカルリサイクル / 不飽和脂肪酸 / 熱分解 |
Research Abstract |
本申請研究では、微生物バイオポリエステルの熱分解生成物であるアルケン酸をバイオポリエステルに再合成する酵素変換システムおよびその回収プロセスの開発を目的としている。この酵素再重合系を確立することにより、微生物バイオポリエステルのケミカルリサイクル系を確立するとともに、アップグレードリサイクルを実現することを目的としている。 平成19年度は、アルケン酸を出発原料としたポリエステル酵素再合成系に必要な酵素の調製法について検討を行った。この合成系を確立する上で最も重要となるのが、アシルCoAシンテターゼであるが、市販品は高価であり、また、C4化合物であるクロトン酸に対して活性が低いことが問題であった。そこで、クロトン酸に対しても高活性な酵素を探索し、その簡便な調製法について検討を行った。現在のところ、候補タンパク質の活性評価を行っている最中であるが、このような酵素が取得できれば、効率的な合成経路が確立できるため、引き続き平成20年度も検討を行う予定である 一方で、ポリエステル重合酵素は不安定な酵素が多い。とくに、細胞内の環境とは異なるインビトロ系で使用するためには、酵素の高度安定化が必要である。これまでの研究により、重合酵素の安定化に関する新規な知見を得たので、今年度はこれ元にして高度安定化酵素の育種に取り組む。また、連鎖移動反応に関する知見も集積しており、インビトロでの連鎖移動反応の再現にも取り組む予定である。
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Research Products
(2 results)