2007 Fiscal Year Annual Research Report
ブロックコポリマー薄膜による電気化学ナノ反応場〜一軸配向ナノシリンダーアレイ〜
Project/Area Number |
19681011
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
鎌田 香織 Tokyo Institute of Technology, 資源化学研究所, 助教 (00361791)
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Keywords | 高分子構造・物性 / 自己組織化 / ナノ材料 / 表面・界面物性 / 複合材料・物性 |
Research Abstract |
PEOシリンダーの配向制御法の確立による電極上の自在なPEOシリンダー配線の作製を目的として、電極間に生じるイオン拡散によるPEOシリンダーの配向制御を確立した上で、以下の項目を検討した。 (1)マイクロ電極ギャップを用いた幾何学パターニング リソグラフイーにより約10μmの電極ギャップを基板上に複数組作製し、幾何学構造の構築を目指した。 (2)プローブ状微小電極による配向制御 先端数100nmのプローブ間に電圧を印加し、その配向挙動を観察した。プローブサイズとプローブ間距離の異なる電極基板を用い、形成する電気力線の形と配向の相関を見いだすために、特に電極近傍のナノシリンダー配列を観察した。通常の電極ギャップが面-面における通電であるのに対し、プローブ電極は、点-点の通電であるといえる。電気力線に従うナノシリンダー配向が達成されれば、プローブの先端においてナノシリンダーは熱力学的に不安定な配列構造を形成することになる(通常の相分離構造の周期はブロッタコポリマーの組成で決定する)。ここでは、「自己組織化」VS.「外場の強さ」により決まる平衡構造の制御を目指した。 (3)PEOシリンダードメイン内のナノ反応場としての機能 PEOシリンダーアレイは、市販のマイクロチャンネルの液体回路を100万倍ダウンサイジングした物質拡散・輸送ナノチャンネルといえる。そこでこのナノ空間を利用して、電解重合法(ピロール・チオフェン・アニリン)・電解めっき(金・銀・ニッケル・コバルト・鉛)・金属蒸着(四酸化ルテ土ウム・塩化鉄・塩化アルミニウム)による複合化プロセスを確立することを目的とした。以上の知見から、これら複合化と上記電極間配向制御を組み合わせた導電ワイヤによる配線技術の開発に今後展開する予定である。
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Research Products
(9 results)