2009 Fiscal Year Annual Research Report
遠隔ユーザビリティ評価に基づく眼球注視インタフェースの開発
Project/Area Number |
19681017
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
青木 洋貴 Tokyo Institute of Technology, 大学院・社会理工学研究科, 准教授 (00322090)
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Keywords | 眼球注視インタフェース / ユーザビリティ / 習熟プロセス / インタラクション評価 |
Research Abstract |
視線によるシステム入力を可能とする「視線入力技術」は,重度の身障者に対してITを介したスムーズな意思疎通や社会活動参加の実現を可能とすることから,このような方のQOL(Quality of Life)の向上に大きな貢献を果たす可能性が高いと認識されている.本研究はこの視線入力技術のうち,これをいかに効果的に用いていくのかといった利用技術の発展に寄与することを動機として実施してきた. 本年度実施した一連の研究の中では,視線入力を行う際ユーザとシステムの間で行われる一連のインタラクションの分析・評価を行い,この結果に基づいてユーザビリティ(使い勝手)の高い眼球注視インタフェース(視線入力を可能とするインタフェース)設計に結び付けていくための体系的な設計・評価方法論を,前年度までに実施した各手法を統合・整理することで構築した.この方法論の中には,インタラクションを評価するための指標およびその解釈方法が含まれている.さらに,その方法論の妥当性評価を目的とした適用研究によって眼球注視インタフェースを実装し,公開した.この適用研究の中では,眼球注視インタフェースに対する習熟プロセスに関する基礎的な知見を得ることができた.さらに,研究の進行に伴って実施した発展的適用研究の中で,臨床工学技士の作業における透析機器とのインタラクション評価への拡張を行い,新人臨床工学技士の習熟過程の分析を通して方法論の拡張可能性に関する検討も行うことができた.
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