2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19681021
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
柳内 和幸 Toho University, 理学部, 准教授 (30360704)
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Keywords | レチノイン酸受容体 / ヒトゲノム / 転写 / 核内受容体 |
Research Abstract |
これまでに、申請者が開発した改良型Y1H法を用いて、糖尿病と深く関連する核内受容体型転写因子であるグルココルチコイド受容体(GR)を解析し、ヒトゲノムから約350ヶ所のGR結合配列の同定に成功した。ゲルシフトによる結合実験や、ヒト細胞株を用いたレポーター実験によって、同定したゲノム断片がGR応答配列として機能することを確認している。文献として報告があったヒトゲノム上のGR結合配列は30ヶ所程度であり、同定したものの90%以上が新規GR標的遺伝子であった。これらの標的遺伝子の中には、糖代謝やインスリン抵抗性に関与する遺伝子群、アレルギー反応に関わる遺伝子群などがあり、GR下流ネットワークの全貌の解明に大きく貢献する成果となった。その後、申請者が開発した改良型Y1H法を様々な転写因子について検討したところ、核内受容体ファミリーに属する転写因子に有効であることがわかってきた。その中でも、レチノイン酸受容体には特に有効であった。そこで、本研究では、ヒトゲノム内に存在するレチノイン酸受容体結合部位を系統的に同定し、発生・分化・癌化に関わる多彩な生理作用を担うレチノイン酸受容体ネットワークの解明を目的とした。 本年度の研究実施計画としては、「(1)Y1H法用のヒトゲノムライブラリーを作成」と「(2)改良型Y1H法による全ヒトゲノムからのレチノイン酸受容体結合配列の系統的なクローニング」であった。(1)については作成が予定通り完了し、(2)は条件設定に予想外の時間を費やしたためにやや計画が遅れたものの、予定のスクリーニングを50%程度完了した。初年度計画の70%程度が完了し、3年計画としては当初の計画を完了できると考えられる。
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