2008 Fiscal Year Annual Research Report
天然物類似低分子群の多様性指向型合成法開拓と抗感染症活性物質の創製
Project/Area Number |
19681022
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大栗 博毅 Hokkaido University, 大学院・理学研究院, 准教授 (80311546)
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Keywords | 天然物アナログ / 多様性指向型合成 / 低分子プロープ / マラリア / 熱帯感染症 / トリパノソーマ / 構造多様性 / 短段階合成 |
Research Abstract |
既存の抗マラリア剤の中で最も有望視されているアルテミシニンを構造モチーフとして天然物類似低分子群を設計・合成し、抗感染症活性物質の探索に着手した。本研究では、アルテミシニンの三環性骨格縮環部に相当するsp^3炭素の立体化学を系統的に改変する独自の合成戦略を考案し、三次元構造多様性に富んだ低分子ライブラリーの構築に取り組んだ。立体化学や環化モードをプログラム可能な合成プロセスを開発し、三環性化合物群(三系統・六種類)を迅速(<5工程)に構築できた(Org. Lett. 2009, 11, 601. )。ワンポットで四成分を立体選択的に連結可能なタンデム型グリニヤール反応とアルキル化を活用して、三連続立体化学のバリエーションに富んだ環化前駆体ライブラリーを簡便に合成した。異なる構造および反応特性を有する基質群に対する骨格形成反応として、ジエンインの連続オレフィンメタセシスによる閉環反応が有効であることを実証した。また、環化反応の際に骨格に組み込んだ共役ジエンを活用することで、エンドペルオキシドの導入位置や立体化学を改変したアルテミシンアナログを数種類合成できた。更にごく最近、ペルオキシドの酸素を窒素に置換したアナログの合成にも成功した(投稿準備中)。合成した低分子群に対し、北里研究所と共同で抗原虫感染症(マラリア・トリパノソーマ)活性をスクリーニングした。骨格や立体化学を指標とした構造活性相関を検討し、活性発現に必要な低分子の構造を絞り込んでいる。
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Research Products
(3 results)