2008 Fiscal Year Annual Research Report
ベトナム人日本語学習者のための日本語教育文法の研究と越日機械翻訳システムの開発
Project/Area Number |
19682001
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
松田 真希子 Nagaoka University of Technology, 工学部, 講師 (10361932)
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Keywords | 日越機械翻訳 / 日越WEB辞書 / ベトナム人日本語学習者 / 日本語教育 |
Research Abstract |
本研究はベトナムの日本語教育インフラの改善のための日本語教育の研究と教育ソフトの開発を行うものである。具体的には1) ベトナム人向けの日本語教育文法の研究と日本語学習教材化、2) 日本語-ベトナム語の機械翻訳システムの開発、3) ベトナム人向け日本語学習辞典の開発を目指す。平成20年度は2)と3)について特に大きな成果をあげることができた。 2) については日本語-ベトナム語双方向のWEB翻訳システムの試作版を開発し、日本人とベトナム人に対して評価実験を行った。このシステムは統計的翻訳システムを用いており、翻訳精度(BLEU)は0.2である。工学テキスト翻訳に有利になるようコーパス開発を行ったため、理工系テキストに対して特に高い精度を示した。このシステムを両言語話者に対して運用能力別に評価実験を行ったところ、初級レベルの学習者は有用と評価したが、上級レベルの学習者は低く評価した。3) については東京国際大学川村よし子氏とベトナム国家大学外国語大学の日本語学科のスタッフと共同で日本語学習者向けWEB辞典「ChutaのWEB辞書 : ベトナム語版」の開発を行った。この辞書はWEB上でテキスト入力をするとテキスト内の自立語に対してベトナム語訳、例文及び例文訳を提示する機能を持つ。本年度約9000語の見出し語と約40000文の例文・例文訳の入力を完了した。この辞書についても評価実験を行ったところ、日本語能力が上級レベルの学生は非常に高く評価したが、初級レベルの学生はあまり評価しなかった。これらにより、学習支援システムとして初級レベルの学習者は翻訳を評価し、上級は辞書を評価することが明らかになった。
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Research Products
(4 results)