Research Abstract |
本研究は,日米韓の非営利セクターの展開を解明するための国際比較調査を行うものである。その意義は,1)国際比較調査により,3カ国の市民活動の構造や市民社会の特色,連携の可能性等が明らかになる,2)調査結果とデータの蓄積を通じて,実証研究の基盤を用意できる,3)ひいては国際的な紛争の回避や国際社会の発展の一助となることも期待できる等をあげることができる。 そして,本年度の具体的な研究実績は,1)研究全体にかかわる準備,2)日本調査の準備と実施,及び3)翌年度の調査のための準備の三つに分けられる。 1)研究全体の準備 (1)基礎資料(日米韓の関連調査データ,文献等)を収集・整理した。 (2)日本,米国,韓国の調査環境を確認し,国際比較のための調査項目を選定した。 (3)内外の調査関連の研究者との連携により,質問項目の具体案の作成及び調査方法の選定をした。 2)日本調査の準備と実施 日本調査用の調査票を作成し,プリテストを実施した。さらに,その結果を踏まえ,本調査用の調査票を策定した。その後,標本抽出に基づく本調査を実施した。その調査の結果については,統計数理研究所研究リポート97「市民の政治参加と社会貢献の国際比較-日本調査報告書-」としてまとめた。 3)翌年度の調査のための準備 NPO法人について,参考情報として資料を整理した。また,米国調査の準備のため,インディアナ大学とミシガン大学に訪問し,米国調査の設計(米国版調査票の質問項目の設定および調査方法の確定)のための情報を収集した。
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