2008 Fiscal Year Annual Research Report
インターネットテレビ電話を用いた心理臨床在宅支援システムの開発
Project/Area Number |
19683006
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
長江 信和 Fukuoka University, 人文学部, 講師 (80449959)
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Keywords | 臨床心理学 / インターネット / 認知行動療法 / カウンセリング / アセスメント / コンサルテーション / ネットカウンセリング |
Research Abstract |
<研究1>地域の要援助者の実態調査と遠隔コンサルテーション 心の問題に苦しむ地域住民を援助するため,研究用webサイト(ユビキタス・カウンセリング)を創設し,匿名の実態調査と遠隔コンサルテーションを順次,開始した。アクセス解析の結果,開始以降のwebサイトの訪問者数は5,969名と推定された(2008年10月〜2009年3月)。そのうち,抑うつ・不安尺度等による遠隔アセスメントの対象者は,700名程度であった(2008年11月〜2009年3月)。また,掲示板によるコンサルテーションの利用者(相談者)は58名であった(2009年2月〜3月)。地域貢献活動として,一定の成果を上げたものと考えられるが,対象者における不安障害・気分障害の推定有病率や遠隔コンサルテーションの効果等の精査については今後の課題として残されている。 <研究2>要援助者に対する遠隔カウンセリング 地域の要援助者に対する,遠隔カウンセリングのシステム作りを行い,予備的な効果研究を始めた。研究用webサイトのSEO対策による地域住民への周知活動,グループウェアやTV電話を活用したネットカウンセラーの遠隔研修プログラムの作成,TV電話を介した支持的カウンセリングや認知療法プログラムの作成を行った。そして,要援助者に対する遠隔カウンセリングのケースシリーズ研究に着手した。これらの取り組みは,マスメディア(朝日新聞,International Herald Tribune等)でも報道され,地域貢献活動としての成果を残している。
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