2008 Fiscal Year Annual Research Report
日本列島周辺の暖温帯・亜熱帯の表層花粉整備-第四紀後期の間氷期の古気温定量復元-
Project/Area Number |
19684018
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Research Institution | Natural History Museum and Institute, Chiba |
Principal Investigator |
奥田 昌明 Natural History Museum and Institute, Chiba, 生態・環境研究部, 上席研究員 (10311383)
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Keywords | 表層花粉 / モダンアナログ / 日本列島 / 第四紀学 / 暖温帯 / 亜熱帯 / 温暖化 / 将来予測 |
Research Abstract |
いわゆる「温暖化後の地球」によく似た過去の時代(=アナログ)を統計的に捜し求めるには、日本列島周辺の暖温帯~亜熱帯の表層花粉整備が必要である。この研究計画にかかる次年度調査として、種子島~九州~山陽方面の野外調査を実施し、約50点の表層花粉試料を採取した。これらの表層試料は年平均気温14~19℃の温度域をカバーし、初年度の調査区域(奄美大島~沖縄島、20~24℃)の北につながる関係にある。また表層花粉試料の性質を調べる基礎調査として、代表者の職場の比較的近場(千葉県鴨川市・野田市、大多喜町)に何度かおもむき、試料採取と分析をおこなった。 なお当研究計画の前身にあたる、滋賀県琵琶湖の化石花粉群に対する古気温復元の試みが好成績をおさめたことから、米国地質学会発行の国際誌(Geology)に研究成果を出版した(論文欄参照)。また日本第四紀学会の古気候変動復元部会で口頭発表した(学会発表欄参照)。 いっぽう、本年度に予定していた中国雲南省~四川省の海外調査については、5月12日に四川大地震が発生して渡航不能となったため、実施延期して予算も繰り越し、平成21年度におこなうこととした。 (*2010年7月付記:繰越計画の通り、平成21年9月2日から9月14日までの13日間、中国渡航調査を実施した。概要は、昆明植物研究所の協力のもと4名の現地調査パーティを組み、雲南省昆明から四川省得栄~巴糖~理糖~渡口の内陸部を、借上ジープにて踏査した。作業内容は表層花粉試料の採取である。詳細は21年度実績報告書および旅費精算書類、旅程地図類を参照のこと。)
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Research Products
(3 results)