2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19685017
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
蟹江 澄志 Tohoku University, 多元物質科学研究所, 准教授 (60302767)
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Keywords | ナノ粒子 / 液晶 / ハイブリッド / デバイス |
Research Abstract |
本申請課題では, 有機無機ハイブリッド化によりA)ロッド状の単分散金ナノ粒子あるいはB)ディスク状単分散磁性ナノ粒子を液晶化し, ナノ組織構造を有するサーモトロピック液晶性有機無機ハイブリッド材料を創製する. さらに得られたハイブリッドに電場・磁場・光・温度応答性を付与する. ロッド状のロッド状の単分散金ナノ粒子では, 種粒子成長法と光照射法を用いて合成を行った. 種粒子成長法は核となる金の種粒子を弱い還元剤であるアスコルビン酸を含んだ塩化金酸の水溶液中に添加することで成長を促進する手法である. 低収率で単分散性には優れないものの、高アスペクト比のロッド状粒子を作ることが出来た一方の光照射法では高圧水銀灯から照射した光を、同じくアスコルビン酸を含んだ塩化金酸の水溶液に照射することでロッド状粒子を得る方法である. アスペクト比が小さい一方、高収率で単分散性に非常に優れていることが分かった. 有機液晶分子であるトリフェニレン分子は金ナノ粒子表面に修飾出来るよう側鎖にアルカンチオール部位を有するものを合成し、ロッド状金ナノ粒子と共有結合的にハイブリッド化を行った. ディスク状単分散磁性ナノ粒子の液晶化では, 末端カルボキシル基を有する有機液晶を界面活性剤として用いて, ペンタカルボニル鉄の錯体熱分解によってディスク状磁性酸化鉄ナノ粒子を合成した. 得られたハイブリッドは, 一見, 500nm程度の粒子のように観察されたが, 詳細に調べたところ, その粒子は粒径8nm程度のディスク状酸化鉄ナノ粒子の集合体であることが明らかとなった. すなわち, トリデカン酸を用いた場合と液晶を用いた場合とでは, ディスク状ナノ粒子の集合構造に大きな違いが見られた.
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Research Products
(6 results)