2007 Fiscal Year Annual Research Report
アト秒軟エックス線パルスの発生と計測に関する理論的研究
Project/Area Number |
19686006
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石川 顕一 The University of Tokyo, 大学院・工学系・研究科, 准教授 (70344025)
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Keywords | 高性能レーザー / 量子エレクトロニクス / 計算物理 / 高次高調波発生 |
Research Abstract |
アト秒軟エックス線パルスの発生について ます、私が2003年に理論的に予言した、ブースターXUV光同時照射による高次高調波発生の飛躍的増大効果の実証実験が理化学研究所で行われ、この中で私は実験条件に合わせた理論計算を実施し、実験結果とよく合致する結果を得、飛躍的増大効果の存在を実証した。 また、従来よりも短波長で短パルスのアト秒パルスを発生するために、近年さかんに開発の進められている中赤外レーザーによる高次高調波発生を念頭に、高次高調波発生効率の基本波波長依存性の研究を実施し、 ・量子経路の干渉により高調波収量ははげしく振動すること ・収量の振動はパルス波形よりもパルス幅に依存し、量子経路の数が重要である。 ・収量の振動はチャネルクロージングと密接な関係があり、ピーク間隔はチャネルクロージング数をRとしてδR=1に対応している。 ・パルス強度の変化の正味の効果は、波長依存性カーブの水平シフトで、波長依存性はチャネルクロージング数のほぼ普遍的な関数である。 ことなどを見出した。 アト秒軟エックス線パルスの計測について また、アト秒XUVパルスと赤外レーザー光を遅延時間を変えながらガスに同時照射して行うアト秒パルス計測法である、FROG-CRABについての研究に着手し、この計測法で仮定されている条件が満たされないような、イオン化しきい値近傍のXUVパルスに対しても、驚くほど正しい計測がなされることを見出した。
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Research Products
(15 results)