2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19686016
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石川 拓司 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 准教授 (20313728)
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Keywords | 生体流体力学 / 計算生体力学 / 血液 / 微生物 / サスペンジョン / レオロジー / 境界要素法 / ストークス流れ |
Research Abstract |
まず始めに、境界要素法を用いて靴毛を持つバクテリアの単一モデルを構築した。そして、2体の遊泳バクテリアの流体力学的な干渉の数値シミュレーションを行った。境界要素法で解像できない程の非常に狭い隙間流れは、潤滑理論により解析的に求め、2体の流体力学的な干渉をシミュレーションした。これにより、非常に希薄な条件下ではあるが、バクテリア溶液の特性を議論することが可能となった。また、微生物群の数値シミュレーションを行い、微生物の準希薄溶液におけるレオロジー特性や、拡散特性、ミクロ流動構造等を検討した。これらの解析結果をサポートする実験は、現在立ち上げ中である。これらの成果は英文雑誌論文、および国際会議論文として公表されている。 次に、赤血球の力学モデルの構築と妥当性の検証を行なった。赤血球は脂質二重膜を持つカプセルとモデル化でき、赤血球内外の流体のストークス流れと、膜の構成方程式とを連立させることで、その運動を記述できる。そこで境界要素法を用い、共用研究者のBarthes-Bieses教授とともに赤血球のモデル化を行った。本年度は、定ずり流動下の変形挙動を解析することができた。さらに、流れ中の変形する赤血球の挙動観察を、共焦点マイクロPIVシステムを用いて行った。そして実験結果と赤血球の力学モデルの解析結果を比較検討し、モデルパラメータの妥当性や、モデル化の精度を検証した。これらの成果の内、実験結果については英文雑誌論文、および国際会議論文として公表されている。
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Research Products
(19 results)