2007 Fiscal Year Annual Research Report
超高速低損失電界効果ドリフト層を有する新しい3次元パワーデバイス構造に関する研究
Project/Area Number |
19686019
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
程 〓涛 Tohoku University, 未来科学技術共同研究センター, 助教 (60431540)
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Keywords | パワーデバイス / 電界効果ドリフト層 / 3次元構造 / コーナー丸め効果 / 平坦化 |
Research Abstract |
本年度は、新しい超高速低損失パワーデバイス構造を実現するために、以下のような基礎研究を行った。(1)反転型および蓄積型電界効果ドリフト層の耐圧特性のSOI基板濃度依存性、ブレークダウンメカニズムとゲート絶縁膜に印加される電界を明らかにした。(2)試作完成した3次元デバイスを構成する各面方位Si(100),Si(110)などとチャンネル方向を有する反転型、蓄積型SOIデバイスおよび3次元デバイスから電流駆動能力、ブレークダウンメカニズムを明らかにした。理論式を導き出し、電界効果ドリフト層オン抵抗特性と面方位、チャンネル方向と3次元デバイス構造依存性を解明した。(3)本研究ではシリコンドリフトという新手法を導入するために、コーナー効果がデバイス信頼性に与える影響を定量的に解析した。さらに、3次元デバイスでは側面もキャリアが伝導するために、デバイスの電流駆動能力を向上させるためには表面だけではなく、側面も平坦化する必要があるため、コーナー丸めと同時に平坦化効果のある表面低温水素処理プロセスを開発した。(4)3次元デバイスでは(100)面以外にも(110)面など様々な面方位が使われる。本研究グループ東北大学大見客員教授らが開発したマイクロ波励起高密度プラズマによるラジカル酸化成膜装置を用いることで、様々な面方位を有する3次元デバイスにおいても高品質のラジカル酸化ゲート絶縁膜形成に成功した。(5)高速RFパワーデバイスへの応用を将来的に考え、高速スイチング特性およびノイズ特性を調べた。(6)高速化の限界を明らかにするために、これまで得られた基礎データをデバイスシミュレーター(Atlas)に取っ込み、超高速RF用パワーデバイスの基本特性および設計を行い、設計限界を明らかにした。(7)これまで得られたデバイス基本特性を元に、ローパワーからハイパワーデバイス構造設計を行った。
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