2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19686025
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
J・T Sri Sumantyo Chiba University, 環境リモートセンシング研究センター, 准教授 (40396693)
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Keywords | アンテナ / 合成開口レーダ / 円偏波 / 航空機搭載 / マイクロ波リモートセンシング / マイクロ衛星搭載 |
Research Abstract |
合成開口レーダ(SAR)センサな全天候型センサで、夜昼によらずに運用できる多目的センサである。現在、国内と国外に運用されているほとんどのSARセンサは直線偏波(水平と垂直偏波)およびその組み合わせしか動作していないので、限定された情報しか取れない。また、このSARセンサは電離層による影響またはファラデー回転が大きいし、大型、複雑な構造、大電力などのようなデメリットをもっている。さらに、わが国の大学レベルにおけるSARシステムの研究開発がほぼやられていないので、SARシステムにおける人材不足が深刻な状況であるので、SARシステムに関する研究と教育を緊急に処置すべきである。このような背景で、本研究では、地表層における様々な情報を精密かつ高精度に観測できる、世界初かつ日本独自の技術による次世代航空機・マイクロ衛星搭載用の円偏波合成開口レーダ(Circularly Polarized Synthetic Aperture Radar:CP-SAR)センサを開発している。ここで、代表者は円偏波の振る舞いを利用して、左旋円偏波(LHCP)と右旋円偏波(RHCP)の受信信号の利得比または軸比画像(Axial Ratio Image、以後ARIとする)を抽出し、挑戦的に新画像として提案した。この方法は、従来のSARセンサと比較して、プラットフォームの姿勢に依存しないし、地表層による散乱問題の高精度・低雑音化などを期待している。本研究の実施内容として、CP-SAR用のマイクロストリップアンテナ、制御回路、特性測定方法などの設計開発を行っている。専門知識の開拓と育成貢献として、本研究の成果は近い将来、世界初の円偏波による地球表層環境変動の実態把握とその要因解析、大陸規模の植生3次元構造の変遷を中心とする表層・植生・土地被覆変動の研究とデータ解析・処理手法と検証などに応用できると期待する。
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