2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19686048
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小倉 賢 The University of Tokyo, 生産技術研究所, 准教授 (50298155)
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Keywords | ゼオライト / 階層構造 / コンポジット / 酸塩基触媒 / 吸着材 / 貴金属低減 / ナノるつぼ / セラミックス |
Research Abstract |
固体酸触媒として実用されているゼオライトに代表されるミクロ孔物質触媒材料の更なる適用範囲拡張のためのメソ/マクロ孔化技術として,研究代表者が開発した独自の結晶化技術によるコンポジット材料の創製とその吸着/触媒特性評価を行うことを目的とした。そこでは,非晶質で柔軟な骨格(細孔壁)をもつメソ多孔質シリカを合成し,その細孔壁にアルミニウムなど核形成サイトを担持し,そこへ核形成促進剤となるゼオライト構造指向剤を気相から供給する。昨年度までの成果として,メソ多孔構造を保ちつつ,細孔壁に部分的なゼオライト結晶を形成させることに成功し,ゼオライトの強酸性質をメソ多孔質を併せもつ,これまでにない優れたヒエラルキカル細孔ネットワーク構造をもつ多孔体の創製に成功した。またこの結晶化技術を拡張し,これまで導入が困難であったヘテロ元素をシリカ結晶骨格へ導入することが容易になる方法論を明らかとした。これを利用し,酸性質および酸化活性を示すヘテロ元素を結晶性シリカ(ゼオライト)骨格に導入することに成功した。これを自動車排ガス浄化触媒に利用することにより,現在必須成分となっている貴金属の使用量を大幅に低減できることがわかった。本年は本結晶化法を拡張し,これまで通常には酸点を有する固体として認識されるゼオライトに塩基点を付与することを試み,形状選択的な反応環境をもつ塩基触媒をゼオライトをベースに構築することに成功した。また,メソ多孔質物質の機能化を目的として,セラミックスとのコンポジット化を目指したところ,メソ多孔質物質の均質で柔軟な細孔構造とセラミックスのもつ剛直な表面特性を併せもつ材料設計に成功した。これを「ナノるつぼ」「ナノビーカー」として利用することが可能であり,ナノ空間内で複合酸化物固溶相やゼオライトのナノ微結晶を作製する反応場とすることに成功した。
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Research Products
(20 results)