2007 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマを用いた革新的流体アクチュエータの開発とそれを用いた剥離流の制御
Project/Area Number |
19686051
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
松野 隆 Tottori University, 工学部, 講師 (90432608)
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Keywords | 航空宇宙工学 / 流体工学 / 流体制御 |
Research Abstract |
本プロジェクトは航空機の空力舵や高揚力装置への応用を貝指し、プラズマを用いた新しい流体アクチュエータ(プラズマアクチュエータ)を開発することを目的とする。その中で、本研究課題は大迎角剥離流の流体制御デバイスとしてプラズマアクチュエータを開発・適用し、この問題に対する実用可能性を明らかにすることを目標とした。これに関して、本年度はプラズマアクチュエータ試験装置のセットアップを行った後、(a)出力効率の高いプラズマアクチュエータ本体の駆動法・構造の開発(b)プラズマアクチュエータの剥離流に対する有効性の実証の二つのテーマについて研究・開発を実施した。 出力効率の高いプラズマアクチュエータ本体の駆動法・構造の開発については、アクチュエータから発生する空気力を測定した。これによって大気圧バリア放電を効率的に発生するために効果的な誘電体の性状を解析し、個々の誘電体形状に対する最適な駆動電力の推算を行った。プラズマアクチュエータの剥離流に対する有効性の実証については、大剥離を生じる基本形状模型として二次元円柱を選択し、これにプラズマアクチュエータを設置・駆動することによって、低速一様流中で発生する円柱後流での剥離を抑制できることを流れの可視化および後流計測実験によって確認し、流体制御の実現性を実証した。また設置したプラズマアクチュエータに対し非定常な電力供給を行うことによって、後流の流体場を多様に変化うることを確認した。これによって本プロジェクトの中核的な技術の有効性が実証されたため、次年度以降の研究計画の妥当性が確認できた。剥離流への適用は次年度もその応用研究を行う計画となっており、次年度初頭に流れ場の詳細と物体に加わる空気力の制御特性に関する解析を行い、これらの知見を三次元剥離流制御に応用する予定である。
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Research Products
(4 results)