2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19689004
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
棚谷 綾 Ochanomizu University, 大学院・人間文化創成科学研究科, 准教授 (40361654)
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Keywords | 核内受容体 / アンドロゲン / プロゲステロン / ビタミンD / アンタゴニスト / 変異受容体 / 前立腺癌 |
Research Abstract |
本研究では、申請者らが提唱した「核内受容体活性制御仮説」に基づき、本作業仮説の実験的検証と、それに基づく新規核内受容体リガンドを創製することにより、核内受容体を標的とした医薬リード創製を行うことを目的とする。本年度は以下の核内受容体リガンドに関する成果を得た。 1)これまでのアンドロゲン(AR)アンタゴニスト研究の知見をもとに、新規ピロールカルボキサミド誘導体にARアンタゴニスト活性を見いだし、その構造活性相関を詳細に検討した。幾つかの化合物は変異ARを有するLNCap細胞に対しても強いARアンタゴニスト活性を示した。 2)ホモフタルイミドを基本骨格とした非ステロイド型プロゲステロン(PR)アンタゴニストの創製を行った。Alkaline phosphataseアッセイ及びPRを用いたレポークーアッセイ系を構築し、これらのアッセイ系で生物活性評価を行ったところ、IC_50が数10nMオーダーという強力なPRアンタゴニストを見いだした。 3)ヒト白血病細胞HL-60に対する分化誘導活性を指標に、非ステロイド型ビタミンD受容体リガンドの創製を行った。ホウ素クラスターであるカルボランを含むポリアルコール誘導体を種々合成したところ、天然の活性型ビタミンDと同程度の活性をもつ化合物をみいだした。これらの活性は、ビタミンD受容体との結合親和性とよく相関することから、ビタミンD受容体を介して発揮されると考えられる。
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Research Products
(13 results)