2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19689004
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
棚谷 綾 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 准教授 (40361654)
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Keywords | 核内受容体 / プロゲステロン / アンドロゲン / リトコール酸 / ビタミンD / アンタゴニスト / クマリン / フタラジノン |
Research Abstract |
本研究では、申請者らが提唱した「核内受容体活性制御仮説」に基づき、本作業仮説の実験的検証と、それに基づく新規核内受容体リガンドを創製することにより、核内受容体を標的とした医薬リード創製を行うことを目的とする。本年度は以下の研究成果を得た。 1)これまでにみいだしたプロゲステロンアンタゴニスト活性を有するクマリン誘導体をもとに構造展開することにより、より高活性なアンタゴニストを探索した。合成した化合物のうち、クマリン環6位にピロールやチオフェンなどの5員環の芳香族複素環を導入した化合物に高い活性が認められた。本化合物はERやARには結合せず、PR特異的アンタゴニストであることを確認した。 2)アンドロゲン受容体(AR)を用いたバーチャルスクリーニングの結果を基に、新しい骨格を持つARアンタゴニストとして、フタラジノン誘導体を設計、合成した。これらの化合物がARアンタゴニスト活性を持つことを明らかとした。また、カルボランを疎水性骨格として持つARアンタゴニストの創製も行い、構造活性相関を明らかとした。 3)胆汁酸であるリトコール酸は弱いながらもビタミンD核内受容体に結合し、活性化することが知られている。そこで、リトコール酸をリード化合物として新規ビタミンD誘導体の創製を行った。リトコール酸の側鎖に着目し、カルボキシル基を置換アミドに変えた誘導体及び2つの水酸基を持つアルキル鎖に変えた化合物を設計し、その合成法を確立した。
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Research Products
(11 results)