2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19700032
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Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 暢浩 Aichi Institute of Technology, 経営情報科学部, 准教授 (40314075)
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Keywords | マルチエージェント / 災害救助 / 協調行動 / 災害シミュレーション / レスキュー工学 |
Research Abstract |
近年, 頻発する自然災害に対する取り組みの1つとして被災地を忠実に再現できる災害救助シミュレータの実現がある. この災害救助シミュレータには被災地のシミュレーションを通して, 自然災害による被害予測や, それに基づく被害対策などへの利用が期待されている. このシミュレータにおいては, 適用する地域に応じて地図や災害救助エージェントの能力を自由に変更可能できなくてはならない. そのために本研究では「マルチエージェントシステムの協調行動と地図(環境)の関係の明確化」を目指す. 本年度は「(A)ネットワーク構造分析による『地図の難しさ』の定義」及び「(B)『地図の難しさ』と『自律ロボット型エージェントの振る舞い』について」研究を行った. 災害救助隊(エージェント)の活動に対して, 複数の計算値により地図の特徴を表現するため, 主に重回帰分析を用いて「地図の難しさ」の定義を検討した. その結果, 定義により, 概ね「地図の複雑さ」を定量的に表現ができた(上述(A))が, 協調行動と地図の関係を分析するための統計的な考察において定義が十分ではないことがわかった(上述(B)). この原因として, 定量化の結果を検証するためのシミュレーションの条件が不十分であることが考えられるため, 再度, 条件を変更しシミュレーションを実施する必要がある. また重回帰分析により得られる回帰直線では, エージェントの協調行動と地図の関係を明らかにするためには不十分であることも考えられるため, 上述(B)の関係を明らかにする新たな分析方法についても検討し, 定義についても見直す必要がある.
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Research Products
(3 results)