2007 Fiscal Year Annual Research Report
無線通信の特質を利用するコーポラティブアドホックネットワークに関する研究
Project/Area Number |
19700057
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
萬代 雅希 Shizuoka University, 情報学部, 助教 (90377713)
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Keywords | アドホックネットワーク / ュビキタスネットワーク / メディアアクセス制御(MAC) / ルーティング |
Research Abstract |
本年度は,以下の項目に関して研究を推進した。 (1)位置情報ルーティングの検討 本課題では,位置情報を用いたルーティングの基礎性能を明らかにした。位置情報ルーティングは,宛先ノードおよび近隣ノードの位置を利用して,データを転送(フォワーディング)していくだけで宛先ノードまで届ける手法である。ルーチングテーブルの管理等の必要がなく,制御情報量の大幅な削減,ひいてはノードの省電力動作に有効な手法である。本年度は位置情報ルーティングの基礎性能を計算機シミュレーションおよび数学的な理論解析で明らかにすることを検討した。さらにより高度なアンテナであるスマートアンテナの適用も検討した。 (2)リレー通信を適用したクロスレイヤプロトコルの検討 本課題では,ノードの協調形態のひとつであるリレー通信の適用を検討した。提案手法は,受信者が観測した受信電力に応じて,直接通信とリレー通信の二つのシーケンスを適応的に利用することで,高いスループットを得られることを計算機シミュレーションで明らかにするものである。本年度は,クロスレイヤプロトコルの詳細を設計し,提案プロトコルを計算機シミュレーション上に実装し,性能評価を行うことで有功性を明らかにした。 (3)受信電力を用いた省電力ルーティングの検討 本課題では,無線物理層の受信電力をネットワークレイヤで用いるクロスレイヤ型のルーティングプロトコルを検討し,評価結果より,従来手法と比較して最大1/20の送信電力で経路選択できることを明らかにした。
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Research Products
(3 results)