2008 Fiscal Year Annual Research Report
端末間の自律的な協調動作による効率的なネットワークモビリティ制御手法
Project/Area Number |
19700063
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
河野 圭太 Okayama University, 総合情報基盤センター, 助教 (40397899)
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Keywords | ネットワークモビリティ / マイクロモビリティ / モビリティ制御 / モバイルIP / ハンドオーバ / 負荷分散 |
Research Abstract |
バスや電車内のネットワークなどのように、接続端末数が多い"ネットワーク"が移動する環境では、その移動に伴う制御メッセージの同時多発が通信品質劣化の要因となる。本研究では、端末間で自律的な協調動作をすることにより、これを最小限にとどめるネットワークモビリティ制御手法について検討した。 移動ネットワーク内の端末のモビリティを制御するためには、その移動先ネットワーク内にモビリティ制御ルータを配置し、端末(移動ネットワーク)の現在位置を常に把握させておくことが必要である。本研究では、周辺移動端末や周辺移動ネットワークの通信量に対して、相対的に通信量の多い移動ネットワーク内の端末が制御範囲の広いモビリティ制御ルータを、相対的に通信量の少ない移動ネットワーク内の端末が制御範囲の狭いモビリティ制御ルータを選択し易くすることで効率的な負荷分散を実現する手法について検討した。 また、本研究では、各移動端末が同一移動ネットワーク内の通信状況を考慮し、制御メッセージの発生タイミングを制御する手法についても検討した。本手法では、接続先の変更に伴い発生する制御メッセージの中で、緊急性が高いと思われる、通信量が多い端末の制御メッセージを早期に処理させる一方で、緊急性が低いと思われる、通信量が少ない端末の制御メッセージを遅延させる方針を採用した。これにより、それぞれの移動端末の通信品質を極端に劣化させることなく、移動ネットワーク全体としてのパケットロス数を最小限に抑えることが可能になった。 最後に、本研究の成果を、電子情報通信学会論文誌、IEEE Conference on Local Computer Networksなどで発表した。
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Research Products
(5 results)