Research Abstract |
●誤差修正と位置あわせ 複数の形状データから,形状測定に利用したパラメータの誤差修正と位置あわせを同時に行う手法の基本アルゴリズムを開発した。研究代表者からが作成中の,カメラ・プロジェクタ系を用いた形状計測システム(コード化ステレオ法による自己校正機能付3次元計測装置)は,プロジェクタから対照物体にパターンを照射し,計測を行なうことで,高密度な形状計測を実現できるが,カメラ,プロジェクタの焦点距離や,位置,方向などのパラメータに誤差があると,計測された形状にゆがみが生じる。こうしたゆがみは,複数の形状を位置あわせしたときの誤差となってあらわれるので,誤差の最小化によってこれらのパラメータを修正する手法を開発した.開発した手法は,MIRU2007で発表された. ●ハードウエアによるメッシュ統合 複数の形状データを統合する手法に,符号付距離場を用いる方法がある.本研究では,符号付距離場による形状統合手法を,形状の穴埋めを同時に行なうことが出来るように改良し,さらにそれをビデオハードウエア(プログラマブルシェーダ)の利用によって高速に実行する手法を提案した.開発した手法は,ビジョンの国内会議で最大規模のMIRU2007や,3次元形状計測の国際会議である3DIMなどで発表された. ●鏡面反射成分除去 物体表面の鏡面反射成分を推定するとともに,その除去を行うアルゴリズムを開発した。研究代表者らが作成中の形状計測システムでは,物体の形状と,光源(ビデオプロジェクタ)の位置が既知である.これを利用して,鏡画反射の数理モデルを当てはあることで,高い精度で鏡面反射を除去することが出来る.さらに,残りの輝度値に拡散反射モデルを当てはめることで,拡散反射の色及び反射率を求める.これにより,形状の表面反射特性が得られ,任意の光源方向で3次元形状モデルをレンダリングすることが可能になる.
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