2008 Fiscal Year Annual Research Report
分散環境における結合演算に着目したRDF問合せ処理手法の研究
Project/Area Number |
19700109
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
的野 晃整 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 情報技術研究部門, 研究員 (10443227)
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Keywords | インターネット高度化 / ハイパフォーマンスコンピューティング / 分散データベース / メタデータ / 問合せ処理 |
Research Abstract |
平成20年度の研究実施計画は、1)提案手法の性能評価、2)規模拡大への対応を目指した関連部分技術の調査、3)関連部分技術の提案および開発の3点であった。 まず、1)について、性能評価を実施するためにプロトタイプシステムを構築し、小規模の実験を行った。その結果、提案手法を用いた場合、一部の問合せにおいて、転送量を最大228分の1に減少させ、処理時間を28分の1に減少させることができることを確認した。これらの結果をまとめ、jDBフォーラムおよび論文誌データベース(TOD)に発表した。jDBフォーラムではその成果を評価され、今年度の最優秀若手研究者賞を受賞した。 また、2)について、研究実施計画を記述したときには、関連部分技術としてはブルームフィルタ自体の高性能化や高度化を念頭においていたが、関連する周辺技術の調査を行った結果、対象分野の研究はすでに広く行われており、新たな解決策を見出すことは困難と判断した。次に検討した関連部分技術はRDFのマテリアライズドビューで、周辺技術調査の結果、該当分野はこれまで全く検討されていないことが判った。 3)については、2)の調査を元に、RDFのマテリアライズドビュー生成に関する技術開発に取り組んだ。RDFは構文と意味の構造が異なるという特徴から、従来のデータベースでは格納時にデータを分割し問合せ時に結合するという2度手間な処理をしていた。そこで、我々は構文の文書単位構造に基づいてマテリアライズドビューを構築する手法を提案した。これによって課題の二度手間を回避できることができる。また、この手法のコンセプトをまとめWebDB2008にて発表した。
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Research Products
(3 results)