2007 Fiscal Year Annual Research Report
遠隔対話における遅延の影響を軽減・利用するための情報提示手法
Project/Area Number |
19700113
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
村田 和義 Kyoto Institute of Technology, 情報科学センター, 助教 (60422507)
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Keywords | 遅延時間 / 遠隔対話システム / 会話の再生過程表示 / ブログレスバー / 応答待ち時間 |
Research Abstract |
本年度の研究では,最初に遠隔対話システムにおいて話者の応答期待時間を変化させる要因として自分の音声の再生状況を取り上げ,この情報の有無が遠隔対話に及ぼす影響について評価実験を行った.ここでは,複数のメディアの組み合わせによる影響を排除するために音声のみによる遠隔対話システムを用い,自分の音声の再生状況として「相手側で再生中であることを提示」「再生過程(再生済みの時間,残りの再生時間)をプログレスバーにより提示」の2種類のパターンの比較を行った.その結果,これら再生状況を表示することにより,何も提示しない場合と比べて相手の応答を待てるようになること,また再生過程を表示する方が相手の応答タイミングの予測を行いやすいことを示した.これらの結果から,再生状況の提示により応答期待時間の延長が可能であることを示すことができたといえる.再生過程の提示方法や映像を用いた対話システムを用いた評価については次年度の研究課題とする.次に話者の応答待ち時間を変化させる要因について検討した.ここでは再生状況の提示に利用したプログレスバーを取り上げ,システム応答の待ち時間中に表示されるプログレスバーの進行速度が利用者の主観的な時間感覚や不快感に与える影響について評価を行った.その結果,表示の終盤における進行速度と最も遅くなる部分での進行速度の影響が大きいことが明らかになった.この評価実験の結果に関しては次年度に詳細に検討し,研究会等での発表を行う予定である.
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Research Products
(1 results)