2007 Fiscal Year Annual Research Report
対話エージェントが現れるメディアの違いがユーザに与える影響の考察
Project/Area Number |
19700118
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
小松 孝徳 Shinshu University, ファイバーナノテク国際若手研究者育成拠点, 助教 (30363716)
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Keywords | ヒューマンインターフェイス / 認知科学 / 実験系心理学 / メディア情報学 |
Research Abstract |
人間とロボットなどの人工エージェントとのインタラクション場面において,エージェントが現れるメデイアの差異カミユーザに与える影響について実験的に検証した。この実験は,エージェントが物理的実体を持つロボットである場合と,ディスプレイに仮想的に表示されるCGである場合とで,エージェントから「しりとりグーム」をもちかけられた際に,あるタスクに従事しているユーザの行動にどのような影響が現れるかを観察するものである。被験者として20人の大学生が参加し,そのうち10人はロボットーとのインタラクショシ,残りの10人はCGとのインタラクションを行う設定に配置された。具体的には,被験者に対してパソコン上のゲームをテストするというタスクを与え,その被験者の脇に置かれたロボットもしくはCGが「ひまだから,しりとりして遊んで」と話しかけて,その呼びかけに応じたか否かを観察した。 実験の結果,ロボットにしりとりを持ちかけられた10人の被験者のうち8入が実際にしりとりゲームに応じていた一方,CGにしりとりを持ちかけられた10人の被験者のうち4人のみがしりとりに応じていたことが確認された,よって,被験者はエージェントの形態が物理的実体をもつロボットの場合に,「しりとりゲーム」への高い応答率を示していたことが明らかになつた。この結果を踏まえることで,インタラクションを行うエージェントには,物理的実態が大きな影響を与えていることが理解され,今後はこの知見を利用することで,CGエージェントとのインタラクション成立に向けたインタラクション戦略を検討していく予定である。
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