2008 Fiscal Year Annual Research Report
リアルタイム干渉判定機能を有した没入型VRシステムにおける設計支援環境の構築
Project/Area Number |
19700122
|
Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
田村 祐一 Konan University, 知能情報学部, 准教授 (50311212)
|
Keywords | VR / 没入型ディスプレイ / 衝突判定 / 設計支援 |
Research Abstract |
本研究の最終目標は, 3次元物体の設計を直感的に行うことが可能なシステムを構築することである. 特に大規模システムにおける複雑部品の組み立て工程に着目し, 組み立て工程をより直感的にシミュレートするため, 没入型VR装置内に3次元立体映像を用いて組み立て工程をリアルタイムで模擬可能なシステムの構築を目的としている. 昨年度までにポリゴンベースの衝突干渉エンジンの基礎検討を行い, 本研究のベースを構築することができた. そこで, 本年度の目標は1)ポリゴンベースの衝突・干渉判定エンジンの構築2)GPUを使った干渉判定エンジン構築の基礎検討3)オブジェクト形状前処理アルゴリズムの構築4)バーチャル空間内のインターフェイス開発とした. 1)の研究課題は, 昨年度に行った干渉エンジンの高精度化である. 干渉判定条件を見直し, 特に凹領域に凸物体が衝突した場合の高精度化に取りくんだ結果, このような状況であってもエラーなく処理可能とした. 4)については温度感覚呈示の基礎検討を行い, より高速に温度変化を呈示可能なデバイスの提案を行った. 一方, これまで没入型ディスプレイはCAVE型システムを使用してきたが, このシステムは非常に広いスペースを要求する. そこで, 広さに制限のある空間でも本システムを利用するために, 角度可変没入型バーチャルリアリティシステムを考案した. 本システムはスクリーン角度を自由に変更することができ, これにより, 実際のスクリーンよりも広い視野を得ることが可能なシステムである. これにより, 様々な場所で, 提案システムを利用可能となると考えられる.
|