Research Abstract |
大規模テータの意味理解と解釈を支援するために,テータ全体の傾向を捉えるシステム, ならびに特徴的なデータに印を与えることで, 積極的な意味付けを促すインタフェースを構築し, その完成度を高めた. また複数の時系列データを連続的に可視化する中で, データの比較が行なえるインタフェースを構築し. その中で着目すべき点を明示するシステムを試作した. データ全体の傾向を捉えるためには, さまざまな観点 (基準) に基づく可視化結果を比較する必要がある. 前年度に, 2つのデータを比較するシステムを構築していたが, その比較の助けとなる着目点を明示して, 違いの解釈を促すシステムを構築し, 実験により, ランダムに提示する着目点に比べ, 解釈の量と質の違いについて検証し, 提案インタフェースの有効性を確認した. また, この現状のシステムでは, 関係のある3つ以上のデータの連続的な変化や違いを確認し, その解釈を支援することはできなかった. そこで, 2つのデータを比較できるシステムを改良し、3つ以上のデータの変化を可能な限り滑らかにつなぎ, かつ全体の中で注目すべき点を示唆するインタフェースを試作した. 多くのWebページ集合の中から, 自分が着目しているページに比べて, より抽象度が高いページや, 具体性の高いページを探し出すシステムの評価実験とシステムの改良を行った.実験により具体抽象の判定を行なうために妥当なしきい値を得ることができ, 特に具体的なページを探すときに本システムが役に立つことを確認した. 情報の解釈には直感的に全体を理解可能なインタフェースが効果的であり, また気づきを促す印を与えることで, 積極的な意味理解を支援できることが確認でき, 計算機が回答を与えるのではなく, 人間に回答を促すシステムの有効性が示唆される. また, 多くの情報を解釈する際には, 視点の決定が重要であり, その支援を行なうシステムの有効性が示された.
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