2007 Fiscal Year Annual Research Report
単眼カメラとラインレーザのみからなる3次元形状復元装置の開発
Project/Area Number |
19700157
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
川崎 洋 Saitama University, 情報メディア基盤センター, 准教授 (80361393)
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Keywords | 3次元計測 / レーザ装置 / 画像処理 |
Research Abstract |
本研究の目的は、既存のハンドヘルド型3Dスキャナが抱えている問題点である、カメラが複数台必要であること、またはカメラを1台とする場合には別途LEDや磁気トラッカーなど特殊な装置が必要であること、のそれぞれを解決し、カメラとレーザ以外に一切の装置を必要としない、単純で扱いやすいハンドヘルド型3Dスキャナを開発することである。この問題は、レーザ平面の自己校正という新しい問題にも帰結され、その理論的枠組みは、影からの形状復元など新しい3次元計測への応用が期待出来る。 平成19年度は、提案するシステムの基本的な実装を行った。また、数値解法に関しては、現在は計算可能性を示すため非線形解法により実装されているが、初期値依存性を無くし効率よく解くために線形解法を実装した。以下にそれぞれの詳細について述べる。 (a)レーザ装置の試作およびレーザ軌跡の自動検出:実験およびシミュレーションにより、提案した1台カメラとラインレーザのみによるシステムで3次元復元が可能であることが確認されていたため、精度の良い計測装置を外注し、またレーザ軌跡の自動検出プログラムを実装することで、精度検証を行った。その結果、実機においても高い精度で3次元形状復元できることが示され、その成果は、国内最大の会議(MIRU)において、200件超の応募の中で3件の「ベストインタラクティブセッション賞」を受賞した。 (b)線形解法の実装:単純な非線形解法による実装では、初期値依存性が高くまた局所解に陥りやすいため、4自由度まで線形計算+その他の拘束条件によるユークリッドアップグレード手法を実装した。この手法により、レーザを用いなくても、影からの形状復元も実現できることが分かり、その成果は、ACCVという著名な国際会議において600を超える応募の中から3件のベストペーパーを受賞した。
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Research Products
(9 results)