2008 Fiscal Year Annual Research Report
気導音声と骨導音声のスペクトル比を用いた新しい話者識別システム
Project/Area Number |
19700159
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
森 幹男 University of Fukui, 工学研究科, 助教 (70313731)
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Keywords | 骨導音声 / 話者識別 / セキュリティー / ユビキタス / 雑音耐性 |
Research Abstract |
本年度得られた研究成果は以下の通りである。 1. 気導音声と骨導音声のスペクトル比を用いた話者識別システムの識別精度に関する評価 昨年度までに収録した70名の日本語5母音発声時の気導音声と骨導音声に対して、話者識別実験を行った。対数パワースペクトルをそのまま用いた場合, 話者数が12名では99.2%の話者識別率を得ることが出来たが, 70名では識別対象話者数が増えたために52.3%に低下した。一方, MFCC(メルケプストラム係数)を用いた場合は, 話者数が12名で100%, 70名で88.4%の話者識別率が得られた。このことから, MFCCを用いた場合の方が, 話者識別率が高く, 話者人数増加に対する識別率低下も小さいことが分かった。 2. 風邪などによる声質変化への対応やなりすまし防止等への応用についての検討 新たに40名に対して、日本語5母音発声時の気導音声と骨導音声を鼻声母音(鼻をつまんで発声した母音)についても収録し、話者識別実験を行った。鼻声母音を入力した場合も、MFCCを用いた場合の識別率は対数パワースペクトルをそのまま用いた場合より高かったが、鼻声母音の場合、通常母音に比べて識別率が著しく低下することが分かった。 3. 骨導口笛音の分析とその応用 口笛の場合は、音声の場合と比べて骨導音と気導音の音質があまり変わらないことが明らかとなった。また、骨導口笛音の周波数特性を実測した結果、人が異なれば共振周波数が異なることが分かった。この特徴を利用した骨導口笛音による話者識別の可能性が示唆される。
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Research Products
(4 results)