2007 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトの触覚の触感覚認識機構を模倣した高機能・高感度触覚センサの開発
Project/Area Number |
19700161
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
川村 拓也 Gifu University, 工学部, 助教 (50313911)
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Keywords | 先端機能デバイス / 触覚センサ / 触覚 / 感覚情報処理 / カーボンマイクロコイル |
Research Abstract |
ヒトの触覚が得意とする「つるつる・ざらざら」といった数μmの微小な凹凸のセンシングや,物体把持のときに重要と考えられる微小な初期滑りのセンシングなど,ヒトの触覚の高機能・高感度な触感覚認識機構を解明し,その認識機構の仕組みをカーボンマイクロコイル(CMC)を用いた触覚センサのセンサ素子の設計・開発に役立て,ヒトの触覚の触覚認識機構を模倣した高機能・高感度な触覚センサを開発することを本研究の目的とする。本研究では,心理物理実験法によるヒトの触覚の触感覚認識機構の解明,およびCMCセンサ素子における数μmから数十μmの微小な機械的変形に対する応答特性の評価を行う。これら一連の研究により,微小な凹凸や滑りなどのセンシングに適した構造をもつCMCセンサ素子を開発して,ヒトの触感覚認識機構を模倣した高機能・高感度な触覚センサを開発する。 本研究ではまず,CMCセンサ素子の数μmの微小な刺激に対する触覚・圧覚特性を定量的に評価する装置を新しく開発した。本装置では,ハーモニックギヤ付の高精度モータを組み合わせた高精度楔形Zステージ,および高精度X-Yテーブルを用いて,CMCセンサ素子の圧縮方向,せん断方向それぞれの変形量および変形速度の4つのパラメータを同時に制御可能とした。また,高精度力覚センサあるいはロードセルを用いて,CMCセンサ素子への接触荷重をリアルタイムに計測可能として,CMCセンサ素子と微小な凹凸を表面に設けた対象物との相対的な運動に対して,接触荷重,移動速度および移動方向の三つのパラメータを同時に制御可能とした。このように,CMCセンサ素子の圧覚特性および触覚特性を定量的に測定可能な評価装置を開発した。なお,測定精度の向上を図るため,高精度レーザ測定器を利用し,変位量を非接触で測定して,X-YテーブルやZステージに生じるガタツキや誤差を補正できように工夫してある。
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Research Products
(2 results)