2008 Fiscal Year Annual Research Report
シミュレーション型動画像解析のためのモンテカルロモデリング法の構築
Project/Area Number |
19700174
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
川本 一彦 Kyushu Institute of Technology, 大学院・工学研究院, 准教授 (30345376)
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Keywords | 数値シミュレーション / モンテカルロ法 / 階層ベイズ / 粒子フィルタ / 超解像処理 / トラッキング / 運動解析 / 時系列解析 |
Research Abstract |
シミュレーション型動画像解析のためのシミュレーションモデルを実動画像から推定する手法について3つの個別課題を取り上げて研究を実施した. 最初の課題は, 低解像度画像から高解像度画像を復元する超解像画像処理である. まず定式化のために階層ベイズモデルを導入し, さらに事前分布と尤度関数のバランスを取る重みをベイズ情報量基準に基づいて自動決定する方法を提案した. さらに, このベイズ情報量基準の計算で現れる高次元の複雑な積分を2次近似で計算する方法も導入している. これにより, 従来法の多くが重みを経験的に手動で決めているのに対し, データから客観的にパラメータを決めることができるようになった. 次の課題は, 動画像での物体追跡である. すでに多くの手法が存在しているが, 特に物体の特徴点の動きを支配する超パラメータを入れた階層ベイズモデルを導入した点に特徴がある. 最後の課題として, 動画像計測からの歩行者の運動予測を取り上げた. これは, 動画像で複数歩行者の位置を検出・追跡しながら, 彼らが将来どのように動くかを予測する技術であり, 行動認識やインタラクションなどへの応用が考えられる. このために, まず, 歩行者の運動を模擬する数値シミュレーションを計算機内に構築した. そして, このシミュレーションに基づくモンテカルロサンプルを多数生成し, それらを動画像での計測結果と照らし合わせて, 現実世界をよく説明するシミュレーションサンプルだけを残すようにする. これにより, 計算機内の仮想世界と現実世界を融合することができるようになる.
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Research Products
(6 results)