2007 Fiscal Year Annual Research Report
次世代インタフェース構築に向けた姿勢変動に頑健な人物属性推定に関する研究
Project/Area Number |
19700185
|
Research Institution | Sasebo National College of Technology |
Principal Investigator |
滝本 裕則 Sasebo National College of Technology, 電子制御工学科, 助教 (10413874)
|
Keywords | 顔画像処理 / 人物属性推定 / 性別年齢推定 / 外観年齢 / ARSM |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、実環境下において安定して行える人物属性推定システムの開発である。本年度の成果は以下の通りである。 1.人の人物属性認知メカニズムに着目し、人が潜在的に用いている顔領域における属性特徴を決定した。構築した顔データベースと自作のインタフェースを用いて、主観実験として多くの評定者に人物属性の推定を行なってもらった。評定者からの事前調査結果や先行研究の報告などを参考とし、顔領域における経年変化を表すと考えられる顔特徴を複数定義した。我々は、これら顔特徴と属性情報の一つである外観年齢との関係が線形モデルであると仮定し、GAによって外観年齢に寄与するであろう年齢特徴の組合せを決定し、さらに最小二乗法によって線形モデルのパラメータを決定した。さらに、これらの結果より、各顔特徴の外観年齢に対する貢献度を求め、考察した。 2.顔領域に対する特徴点決定手法として我々が提案したARSMを用いることで、姿勢変動のある顔画像に対しても安定的に特徴点を配置することが可能であることを300枚の画像で確認した。また、人間が潜在的に用いている肌テクスチャや肌の色相情報など、顔の見え方に依存しない性別・年齢推定に有効な特徴量を提案し、その有効性を確認した。推定器として多層型NNを用いることで、性別のクラス分類だけではなく、連続値として年齢の推定が可能となり、結果として性別推定・年齢推定とも人間と同等程度の推定精度が得られることを確認した。さらに、HOIP顔画像データベースを用いて、性差や経年変化という観点から顔の左右対称性について検証した。これによって、顔が水平方向に一定以上傾いた場合に顔の構造上カメラ位置から奥側に死角が発生しても、顔領域の片側を用いることで高精度な推定が可能であることを確認した。
|