2008 Fiscal Year Annual Research Report
次世代インタフェース構築に向けた姿勢変動に頑健な人物属性推定に関する研究
Project/Area Number |
19700185
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Research Institution | Sasebo National College of Technology |
Principal Investigator |
滝本 裕則 Sasebo National College of Technology, 電子制御工学科, 助教 (10413874)
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Keywords | 顔画像処理 / 人物属性推定 / 性別年齢推定 / 外観年齢 / ARSM |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、実環境下において安定して行える人物属性推定システムの開発である。本年度の成果は以下の通りである。 1. 人の人物属性認知メカニズムに着目し、人が潜在的に用いている顔領域における属性特徴(特に年齢特徴)を決定した。評定者からの事前調査結果や先行研究の報告などを参考とし、顔領域における経年変化を表すと考えられる顔特徴を複数定義した。我々はこれら顔特徴と外観年齢との関係モデルが線形モデルであると仮定し、線形重回帰分析とc-AICによって、顔特徴を説明変数、外観年齢を骨的変数とする最適なモデルの解析を行なった。結果として、定義した複数の顔特徴と外観年齢との関係に線形モデルを提案し、求まった外観年齢関数を用いた年齢推定実験においてその有効性を確認した。また、人が相手の年齢を推定する際、注目する顔特徴の傾向が相手の年齢層によって変化することを確認できた。 2. 一般的に, 顔が水平方向に一定以上傾いた場合, 顔の構造上カメラ位置から奥側に死角が発生するため, 顔領域の全てから人物属性特徴を抽出することは困難である, しかし, 性差や経年変化という観点から顔の左右が対称性を持つならば, 死角が発生した場合でも顔領域の片側を用いることで高精度な推定が可能である. 我々は, 昨年度開発した人物属性推定システムを用いた性差や経年変化などの人物属性という観点からの顔の左右対称性について検証を行った. 結果として、カメラ正面に対して水平方向に45°程度、垂直方向に30°程度顔が傾いていた場合でも、性別推定・年齢推定ともに人間と同等程度の推定精度が得られることを確認した。
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